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臨床検査室グローバルニュース2024年春号の023ページに掲載された「pT3b 前立腺癌男性におけるpT3a 病変および精嚢への片側浸潤と両側浸潤の臨床的意義-新しいpT3b サブ分類の提案」につきまして、実際の内容とは異なる文章が記載されておりました。正しくは以下の文章になります。訂正してお詫び申し上げます。 |
本文全内容 |
pT3b 前立腺癌男性におけるpT3a 病変および精嚢への片側浸潤と両側浸潤の臨床的意義-新しいpT3b サブ分類の提案 Teramoto Y, et al. Arch Pathol Lab Med. 2023;147:1261-1267(要約:日本版編集部)
背景: pT3b前立腺癌の精嚢浸潤(SVI)は一般的に予後不良を示すが、一様ではない。
研究デザイン: pT3b病変を有する連続患者248人について、根治的前立腺摘除術の所見と長期の腫瘍学的転帰を評価した。
結果: 限局性EPE、非限局性EPE、mBNI、Uni-SVI、Bil-SVIは、それぞれ13例(5.2%)、206例(83.1%)、48例(19.4%)、109例(44.0%)、139例(56.0%)で検出された。考えられ得る組み合わせに沿って、各症例はグループ1:Uni/Bil-SVIおよびEPE-/mBNI-(n=28; 11.3%)、グループ2:Uni-SVIおよびEPE/mBNI(n=103; 41.5%)、グループ3:Bil-SVIおよびEPE/mBNI(n=70; 28.2%)またはUni/Bil-SVIおよびEPE+/mBNI+(n=47; 19.0%)という3群に分けられた。グループ3の患者は、グループ1または2の患者と比較して、病理組織学的に著明に有害な所見を示した。Kaplan-Meier解析の結果、予後はグループ1、2、3の順に不良となり、いずれの2群間でも無増悪生存期間の差は統計学的に有意であった。このような有意差は、再発前の補助療法の有無やリンパ節転移の有無などによるサブグループでも認められた。さらに、グループ3の患者はグループ2の患者よりも癌特異的死亡リスクが有意に高かった。グループ2を基準とした多変量解析では、グループ1(ハザード比0.169、P=0.01)とグループ3(ハザード比1.620、P=0.04)が疾患の進行に関して有意性を示した。
結論: これらの重要な知見から、著者らは予後をより正確に層別化する新しいpT3bサブ分類、すなわちpT3b1(グループ1)、pT3b2(グループ2)、pT3b3(グループ3)を提案した。
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